侵略戦争美化の教科書は不採択を

羽村民報 No.577 2001.8.12

羽村市教育委員会は不採択を決定
 七日に開かれた羽村市教育委員会は、中学校の教科書採択で、焦点となっていた「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史、公民教科書を不採択としました。この日は三〇数名の市民が傍聴し、審議、採択を見守りました。
 羽村市教育委員会にはこれまで、多くの市民や教職員などから、歴史の真実をゆがめる「つくる会」の教科書を採択しないよう要望が寄せられていました。日本共産党羽村市議団も左記の文書で要請しました。

都教育委員会、採択を密室で強行
公立で全国初 養護学校の一部に使用

 東京都教育委員会は七日、非公開の臨時会で侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学歴史と公民教科書を都立養護学校の一部で採択しました。公立学校で採択したのは全国で初めてです。「障害を持ち、あるいは病気とたたかいながら勉強している子どもたちに、障害者の人権を蹂躙された時代が正しかったなどという教科書を押しつけるなんて許せない」と怒りの声が広がっています。
 

      要     請     書
 来年度の教科書選定にあたり、「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民の教科書を採択しないよう、要請します。
 政府は、平成14年度から使用できる中学校の教科書として、日本の侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書(扶桑社出版)を検定合格させ、国の内外で大問題になっています。
 日本国憲法は「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言」(前文)し、この憲法を確定しました。日本の侵略戦争によってアジアで2000万人が犠牲になり、310万人の日本国民が命を落としました。戦争放棄・国民主権が、戦後の日本の原点なのです。
 ところが「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書は、日本の侵略戦争を、戦前政府が「侵略の旗印」として命名した「大東亜戦争」と表現しています。また戦争目的も「自存自衛とアジアを欧米の支配から開放し、そして『大東亜共栄圏』を建設することである」と戦争中さながらの言葉で”自衛の戦争だった”と主張しています。軍国主義教育で、正しい戦争と信じこまされて、特攻隊として命を失った悲劇も、「正しい戦争」のための英雄的な死として描くなど、まるで戦争中の教科書が21世紀の現代によみがえってきたような教科書です。
 日本国憲法の精神を無視し、史実に反する記述がある教科書は、韓国や中国からも修正を求められ、国内からも「子どもたちに教える教科書としてふさわしくない」と批判されています。いま各自治体で、公立小・中学校の教科書採択がすすんでいますが、都内でこの教科書の採択を決めたところはありません。
 羽村市教育委員会が、来年度の教科書選定にあたり、「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民の教科書を採択しないよう、要請します。
  2001年8月6日
 羽村市教育委員会委員長 西谷隆亘殿
                   日本共産党羽村市議会議員 中原 雅之
                             同上      高橋美枝子
                            同上      市川 英子